トラックボール

デスクトップパソコンでポインタを動かすときには何を使いますか? 普通はマウスを使います。では、ノートパソコンの場合は何を使いますか? 外付けのマウスを使わない場合はノートパソコンについているものを操作します。今、そのほとんどは、指を動かすことでポインタを操作できるタッチパッドが使われていますが、その昔使われていて、今でも一部に根強い人気を誇るものがあります。それがトラックボールです。

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トラックボールとは

トラックボールとは、ボールを手や指で転がすことによってポインタなどを自由に操作できるようにしてあるものです。転がした方にポインタなどを動かせますから、360度自由自在に操作することが可能です。

トラックボールの歴史

トラックボール自体は、コンピュータがまだ一般的ではなかった1960年代後半にすでに使われていました。日本で目にするようになったのは、家庭用コンピュータではなく、ゲームセンターのアーケードゲームではないかと思われます。ミサイルコマンドのようなシューティングゲームや、テーカンワールドカップのようなスポーツゲームのコントローラーとしてトラックボールが使われていました。キャラクターなどを操作するために使われていたのはレバーでしたが、その当時それでは上下左右斜めの8方向くらいにしか操作できませんでした。それに対しトラックボールは360度の操作が可能だったことから、微妙な操作を要求されるゲームなどに好んで使われていたようです。

トラックボールの繁栄

1990年代に入り、コンピュータの入力装置としてマウスが一般的に使われるようになり、360度の操作が可能なトラックボールが脚光を浴びることとなります。当初のマウスは今の光学式ではなく、ボールが裏についていました。マウスを動かすことによって裏のボールが回転し、それに対応してポインタを動かすというものですから、マウスはトラックボールの原理を応用したものと言えます。マウスの場合は、操作するためにマウス自体を動かさなければならず、それなりに動かす場所を必要とするのに対し、トラックボールは設置さえしてしまえばそれ以上の場所をとらないことから、ノートパソコンではマウスの代わりとして標準装備されました。また、トラックボール自体も各メーカーからいろいろなものが販売されましたし、デスクトップパソコンでも、キーボードにトラックボールが搭載されている機種が販売されました。

トラックボールの衰退

しかしながら、技術の向上により、光学式マウスやタッチパッドが出現してくると、トラックボールの欠点が浮き彫りになってきます。トラックボールは設置してしまえばそれ以上の場所はとりませんが、設置自体に場所をとってしまうのです。トラックボールを小型化するのは簡単ですが、小型化して操作がしにくくなってしまったら何の意味もなく、操作の利便性を考えたらどうしてもある一定以上の大きさにしなければなりません。そのため、トラックボールを使ったノートパソコンはある程度の厚さがどうしても出てしまいますが、ノートパソコンの薄型化・小型化が求められてきてからは敬遠されてしまいました。また、ボールマウスを使っていた人ならわかると思いますが、トラックボールはメンテナンスが面倒くさいのです。ボールが汚れてきたら、ボールを本体から取り外して掃除しなければならず、管理に手間がかかります。そのため、メンテナンスを必要としない光学式マウスや、厚みの出ないタッチパッドが標準になり、トラックボールはどんどん衰退していきました。

現在のトラックボールとその種類

以上の理由から、現在ではほとんど見かけなくなってしまったトラックボールですが、トラックボールの操作性を好む根強いファンもおり、一部ではトラックボールが販売されています。以前はマイクロソフトもトラックボールを販売していましたが、現在では公式に生産終了を発表しており、販売しているメーカーは、ケンジントン、サンワサプライ、ロジクールの3社くらいしかありません。残念ながら、生産メーカーが少なく、種類もあまり多くはありません。それでも一部ユーザーの声に応えるべく、トラックボールの操作方法によって、手のひらタイプ・人差し指タイプ・親指タイプの3種類が各メーカーから販売されています。欲しい人は自分に合ったものを探してみてはどうでしょうか。

手のひらタイプ

トラックボールを手のひらや指の腹で転がすタイプです。他のタイプのトラックボールよりもサイズが多少大きいのが特徴です。ボールも大きめなので操作しやすいとされています。

人差し指タイプ

マウスのような形をしており、トラックボールがその指先の部分についているものです。普通のマウスのボタンやホイールがついている部分にトラックボールが置いてあります。手のひらタイプとよく似ています。

親指タイプ

人差し指タイプと同じくマウス形状で、トラックボールが親指の部分についているものです。マウスに近い操作方法になっているので、非常に使いやすいといわれていますが、親指を使うという機能上、どうやっても右手でしか使うことができないという問題もあります。

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